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【医師監修】食道がん

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こちらのページでは食道がんに関する基礎知識や食道がんを見つけるために受けるべき検査、発症のリスクを抑えるための生活習慣について解説しています。

食道がんに関する基礎知識

それではまず食道がんの症状や生存率、原因について見てみましょう。

食道がんってどんな病気?

咽頭(のど)と胃を結ぶ食道に発生するがんです。食道上部の頸部食道、中間くらいにある胸部食道、胃の入口付近に位置する腹部食道と3つに分けて呼ばれていますが、特に日本人は食道の中央部分にがんが発生して、徐々に食道の下の方に進行していくケースが多いです。

通常、食道がんは食道の内面を覆っている粘膜に発生します。粘膜内にがんがとどまっている状態を早期食道がんと呼びます。続いて粘膜の下層にがんが広がっていきますが、この状態を表在食道がんと呼びます。

さらに下層までがんが侵食した状態を進行食道がんと言います。

食道がんが進行するとやがて器官や大動脈まで拡がり、食道からリンパや血液の流れに乗って胃や肺など他の部位にも転移するのです。

食道がんの自覚症状としては、胸の痛みや咳、声のかすれなどが挙げられますが、風邪などの症状と見分けがつきにくく、発見も困難となります。

食道がんの生存率

全国がん研究センターのデータ(対象:2007〜2009年に診断を受けた患者さん)によると、食道がんの5年後の生存率はがんが粘膜にとどまっていてリンパ節に転移が見られるⅠ期の場合は86.3%、がんが食道の壁の外にわずかに出ているⅡ期では56.1%、がんが食道の外に明らかに出ているⅢ期では29.3%、がんが周辺の臓器に転移しているⅣ期では12.4%となっています。

がんが粘膜にとどまって転移がない場合の生存率は高いとされており、治療をすることも可能ですので、なるべく早期に見つけることが重要です。

参照元:国立がん研究センター がん情報サービス「食道がん」検査
https://ganjoho.jp/public/cancer/esophagus/diagnosis.html

参照元:国立がん研究センター がん情報サービス「食道がん」治療
https://ganjoho.jp/public/cancer/esophagus/treatment.html

食道がんの原因

食道がんの主な要因は喫煙と言われています。非喫煙者と喫煙者の食道がんが起きる確率を比較したところ、喫煙者の方が、食道がんの発生する確率が3~4.8倍も高いと言われています。

また、アルコールも食道がんの原因とされています。お酒を飲むと、アセトアルデヒドという発ガン性物質が体内で生成されます。通常、このアセトアルデヒドは体内で酵素によって分解されるのですが、酵素の働きが弱い人はアセトアルデヒドを分解しきれず、食道がんが発生する可能性が高くなります。

特に喫煙と飲酒、両方の週間がある方は、食道がんのリスクが格段に高くなります。

参照元:国立がん研究センター 予防研究グループ「飲酒と食道がんの発生率との関係について」
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/338.html

食道がんを見つけるために受けるべき検査

食道がんは主に以下のような検査で発見することが可能です。

胸部エックス線検査

健康診断などで行われる胸部エックス線検査で食道がんの腫瘍を見つけることができます。食道がんの大きさ、食道の狭さなど、全体像を見ながらがんの進行具合を調べることが可能です。

内視鏡検査(胃カメラ)

小さなカメラを鼻から挿入して、食道の状態をテレビモニターに写して直接観察します。がんの位置や大きさを特定するのはもちろん、進行状況や転移状況などもわかります。

がんが見つかった場合は組織の一部を取り出して病理検査を実施することもあります。

胸部CT

エックス線を照射して体の断面図を撮影する検査方法です。体の内部を映し出すのは胸部エックス線検査と同様ですが、三次元的な画像を撮影するため、死角がなくがんの早期発見に効果的です。

食道の他にも気管や肺、心臓など周辺の臓器と食道がんの関係も調べることができます。

腫瘍マーカー検査

採血して、血液中にがん細胞が発する物質がどれだけ含まれているかを分析することで、食道がんが発生している可能性を判定します。SCCやCEAといった物質が血液中に多く含まれていると食道がんが疑われます。

ただ、がんがある場合でも異常値を示さないことがあり、他の検査とあわせて使う必要があります。

参照元:国立がん研究センター がん情報サービス「食道がん」(https://ganjoho.jp/public/cancer/esophagus/diagnosis.html

食道がんを予防するための生活習慣とは

前述のとおり、食道がんの原因は喫煙ですので、食道がんを防ぐために一番気をつけなければいけないのがタバコです。なかなかタバコを辞めるのは大変ですが、禁煙すれば食道がんのリスクを大幅に軽減することができます。

御自分が喫煙者でなくても、受動喫煙で食道がんのリスクは高まります。たとえば配偶者やご家族がタバコを吸っている場合はベランダなど外で吸ってもらうなど、分煙を徹底しましょう。できれば、喫煙されているご家族も禁煙をするのが一番です。

また、お酒も食道がんの原因です。特に少量のお酒を飲んですぐに顔が赤くなってしまう方は要注意。アルコールを肝臓で分解する酵素の働きが弱く、発がん物質であるアセトアルデヒドも分解しきれていない可能性があります。

「お酒に強い」という方でも飲み過ぎには要留意です。毎日3合以上のお酒を飲んでいる人は、お酒を飲んでいない人に比べて食道がんのリスクが60倍以上になるともいわれています。

食道がんは特に生活習慣に起因して発生する可能性が高いがんです。逆に言えば生活習慣さえ改善できれば防げる可能性が高いので、今日からでも喫煙や過度な飲酒などの生活習慣を見直してみましょう。

監修医情報:
若杉慎司先生
(東京人間ドック
クリニック)
監修医情報 東京人間ドッククリニック    

人間ドック専門クリニックだからこそ、「効率的な検査を実施して短時間の人間ドックを実現したい」と考えている若杉先生。日本外科学会認定医、日本消化器外科学会認定医、日本医師会認定産業医、日本人間ドック学会認定医などの資格を持っています。

監修医情報:
三好勲先生
(東京人間ドック
クリニック)
監修医情報 東京人間ドッククリニック    

人間ドックは受けたら終わりというわけではなく、生活習慣を見直すスタートだと考えているのが、院長の三好先生です。検査当日には詳しい検査を行うのはもちろん、即日で結果のわかる検査は当日にフィードバック。生活習慣を見直すきっかけをつくれるように「ここを直すとこういう結果が出る」と、前向きな生活指導を心がけています。

問い合わせ先:03-5855-0590